とりとめもなく、だらだらぬるぬる書き留めるらしいです。

へーベルハウス外壁リフォーム(1)

我が家にも、旭化成リフォームの営業さんが、定期点検に訪れました。
10年点検のときに「あと4~5年で塗装ですね~」と予告されていたのですが、その実態調査ってやつです。
実際のところ、点検という名のリフォームセールス活動と言ってしまって差し支えないいと思います。

通常、飛び入りの営業さんを自宅にあげてセールストークを聞くなんていうことは、たとえ点検が無料であろうとも普通はやらないと思います。
しかし、これがハウスメーカーの定期点検です、と言われると信用して、たとえ初めて会った担当者でもサっと家に上げてしまう。
げに恐ろしきはメーカーの営業戦略、というところでしょうか。


さて、そういうわけでヘーベルハウスを建てた人には必ず襲ってくる、ALC版維持のための外壁塗装です。
満13歳を迎えた我が家の場合、15年耐久の塗装なのでそろそろ塗りなおし。
もうちょっと後の仕様ですと、30年耐久塗装になっていたので、30年後まで塗りなおす必要はない”みたい”ですが。

※実際に30年塗装が出て10年程度なので、本当にそれだけ”もつ”のか誰にもわからない。

そこで、まずは順当に旭化成リフォームで見積もりしてみました。
結果は・・・およそ220万円(税込)です。

・足場、防護ネット:32万
・安全対策、運搬、カーポート&フェンス脱着等:19万
・壁、屋根、軒天水洗い:8万
・養生:15万
・シーリング増し打ち:20万
・外壁塗装:104万
・屋根塗装:9万
・軒天、基礎、樋、玄関枠塗装:13万

項目はいろいろありますが、要するに外壁と屋根その他の塗装です。
それで200万超えるんだなぁ、、、と思いました。
ただ、各工程についてネットで調べた標準単価と比べると、確かに高いですが上限~下限で見ればだいたい上限値には収まっている感じです。

単価の妥当性がわからないのは、外壁塗装に使われる塗料ですね。
使用される塗料は、藤倉化成の”セラミトーンマチエール”となっています。
これが比較的高く、1m^2あたり5,000円前後です。
つまり、塗装面積が100m^2で塗装代も100万円になる、ということです。

セラミトーンマチエールは、30年耐久塗装を実現した(とされている)ヘーベルハウス専用塗料で、旭化成ホームズおよび旭化成リフォーム以外には基本的に卸していない模様。
かつての15年塗装は”セラミトーンフレック”というこれまた藤倉化成の専用塗料でした。

詳しいスペックは、上述のとおり市販されていない塗料なのでまったく不明ですが、一説によれば「ヘーベル版に最適化されている」「ヘーベル版用コーキングとの相性が抜群」などということらしいです。
つまり、この塗装を武器に価格競争に巻き込まれない体制を構築してある、ということでしょうか。
ヘーベル版とヘーベル版をつないでいるコーキングも、これまた専用品らしい。
そういえばそもそもヘーベル版と、市販されている旭化成のALC外壁であるパワーボードも厚さの異なる別商品でした。

エディオン専用品番の家電とかありますよね?
あれも、ネットで検索しても量販品番と被らないため、価格競争に巻き込まれにくいという売る側の理論がベースになっているはずです。
ただ、ヘーベルハウスの場合は、よりプレミアム感を出すために手を加えて上級品を製造している感じです。

さて、旭化成リフォームにより220万と出た我が家の外壁塗装ですが、一方でヘーベルハウスの外壁塗装実績のある地場工務店にも、試しに相見積を出してもらいました。
すると、とりあえず第一報として“140万円”という回答が返ってきました。


え?
ヘーベルより80万も安いの?


最大で20%くらいの差だったら、今後の保証や付き合いも考えて、旭化成リフォームでいいかなぁという考えでしたが、甘かった。
220万と140万、割合にして36%くらい違います。
まだ詳細見積ではないので、実際にはもう少し上振れする可能性はありますが、それでも3割は違うんじゃないでしょうか。

不明なのは、採用されている塗料の性質です。
工務店の提案してくれた塗料は、日本ペイント製の”水性ペリアートUV”。
アクリルシリコン樹脂系といわれる塗装です。
単価は、1m^2あたり3440円と公式サイトに記載がありました。

これが藤倉のセラミトーンと比較してどうなのか、というところです。
前述したとおり、セラミトーンは市販されておらず、詳細がよくわかりません。
ただ、ペリアート自体は旭化成リフォームでの施工を諦めて他社に依頼した事例では、よく利用されている塗料のようです。

この単価の違いを我が家に当てはめると、105万円となっている外壁塗装は72万円まで下がります。
額にすると33万円のダウン。
まだ40万円くらいは差があります・・・さて、どこで差がついているのでしょう。
多分すべての作業において、単価が2~3割安くなっていると想定。
詳細見積はこれからですが、どんな結果になるのか楽しみです。


と、ここまでは、単純に外壁塗装の費用のお話でした。
しかし、へーベルハウスの外壁塗装リフォームにあたり、旭化成リフォーム以外の会社に依頼することで、本当に注意しないといけないのは「保証」についてです。

時期によって異なりますが、我が家の時期のヘーベルハウスは、構造体と防水20年保証となっています。
構造体=基礎・壁・鉄骨・屋根・防水シートなど、家屋の基本的な構造部分です。
ここに不具合があった場合、20年は無償で保証されます。
(また、5年ごとの点検は30年目まで無料で実施してもらえます。)

問題はこの20年という期間に但し書きが付随することです。
その但し書きとは

旭化成リフォーム株式会社が外壁全周の塗装工事を実施することを条件に、引き渡し時にお渡しした保証書における「構造体」および「防水」の保証期間を建物引き渡し日より20年間とさせていただきます。

上記を言い換えると、「旭化成リフォームの外壁塗装工事を実施しなかったら、保証は打ち切るからね」となります。
つまり、今回の220万円の工事を蹴って140万円の工務店に外壁塗装を頼むと、その時点で構造体および防水の保証は無くなるってことです。

確かに家電などでも、勝手に分解修理したら、メーカー保証は切れます。
工務店と比較すると36%も高いですが、新築の建築費からすると3%くらいなので、家電の延長保証相場5%と比べると安いのかも。

基礎が崩れたり家が傾いたり、といったレベルの不具合は、13年住んで何事も無ければよほどあと10年何もないでしょうし、雨漏り水漏れに関しては、1回の工事で何十万円も取られるものではないと思います。
それに対して80万円を支払って、保証を延長するかどうかが決断の分かれ道です。

現状、工務店にかなり傾いてますが・・・へーベルハウスを建てた人の60%近くが、旭化成リフォームに外壁塗装を頼んでいるというデータもあります。
確かに、数十万でヒーヒーいうような人は、そもそもへーベルハウスを建てていないのかもしれません。
背伸びはするなってことですね(苦笑)


トラックバック・ピンバックはありません

ご自分のサイトからトラックバックを送ることができます。

コメント 4 件

Region2 より:
うちは30年塗装でしたね。壁に謎の突起の跡が残っていて、ヘーベルの設計士さんに聞いたら足場を組む時にジョイントするためのものとか。防水シートとか差別化が進んでいて、ヨソには頼み難いようにしてあるようです。
知り合いの左官屋さんに聞くと、ごく普通の一般的な住宅だと、塗装作業費用が10年おきに100万円以上はかかる。サボってると屋根に草が生えてきて耐久性に問題が出るらしい。
ヘーベルが高いのか安いのか、これまた複雑にしてるようです。
KEI より:
ヘーベルの保証が完全30年になったのはつい最近でしたね。
それまでは、部材ごとに30年未満だったりして、異なる保証期間を明確にせず宣伝してた、みたいな事例で消費者庁から指導が入ったこともあるとか何とか。

↓のNo.11。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/collective_litigation_system/about_qualified_consumer_organization/renewal_applications_for_qualification/coj/pdf/coj_190705_0002.pdf

↓上記と同じ事象なのか別の話なのかは不明ですが、指摘内容はほぼ同等。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/collective_litigation_system/about_qualified_consumer_organization/release39/2018/pdf/release39_180509_0003.pdf

「『雨水の侵入を防止する部分』である『屋根』及び『外壁』の保証期間は 20 年となっており、30 年に延長する際には 20 年目の点検及び必要に応じて有償のメンテナンス工事が義務付けられている。」
これがクリアになったのはここ1~2年だったような気がします。

ところで、上記の有償メンテナンスって何をやるんだろう。
外壁塗装はよくてもシーリングが持たないとか?屋根塗装?それとも防水シートだろうか?

しかし屋根に草ってびっくりですなw
Region2 より:
うちは、民主党政権の頃、つまり民主党不景気の時に建てました。まだ10年は経ってないですね。その頃は「ロングラン60年保証」をうたってましたが、契約には外壁は30年とか建具は2年とか個別に細かい字で書いてありましたな。

「屋根に草」。左官屋さんが小声で「ほら、あそこのお宅も草生えてるでしょ」と教えてくれました。プロはまじまじと見なくても分かるようで、言われてよく見てみれば確かに生えてます。瓦屋根は別として、軽量ガルバリウム鋼板の屋根でメンテしてないと生えてますよ。一度、ご近所の屋根を御覧になっては如何でしょうか。
KEI より:
10年未満だと、まだいろいろキレイそうですね。
うちは、南面のシーリング部分に亀裂が入ったり、黒いコンビ塗装の部分がはがれてきたりしています。
また、北面の風呂場から出る換気扇部分には、換気扇から吐き出される油やらホコリやらが壁に付着してかなり汚らしい状態に。
北面は特に誰も見ない場所なので、汚れていてもあまり気にはならないですが。。。


> 外壁は30年とか建具は2年とか個別に細かい字で書いてありましたな。

ちっさく防水20年て書いてませんでした?
防水工事は、うちも20年が寿命らしく、あと5~6年したらリフォームがいるようです。
これはこれで高価らしいので、またぞろドキドキですな。

屋根の草は、近所をうろうろ(不審)したときにいくつかのお宅を見てみましたが、見つからないですね。
もうちょっと探してみますわ。

Leave a Reply

*