2001年に購入し、長年使ってきたセカンドマシンVAIO LX82/BPがついに故障しました。
メモリ128MB、HDD60GB、WinMeというスペックから、最終的に
・メモリ1GB
・HDD160GB
・WinXP
・電源外付け(Soldam Varius EX250)
・MTVX2004HF追加
となって、がんばってくれました。
液晶ディスプレイ一体型ペンタブレットも搭載し、ハイスペックかつ遊び心に優れたマシンでした。
ソニー製にもかかわらず保障期間内にDVDドライブが2回壊れたり、IPS液晶の不具合で全数改修になったりと、ネタも提供してくれました。
そんなLX82/BPですが、今月あたりから電源が上がらない症状が頻発。
古い端末のため、かわりの電源を廉価に手に入れるのも難しいので、修理を断念し、新しいPCを買うことにしました。
最近は高性能で安い中韓台製品がたくさん出回っています。
しかし、ここはあえてソニー製品を選択してみました。
インテリア的に優れたものが欲しかったので、ここはVAIO VGC-LT80DBを中古で購入しました。
22インチ液晶ディスプレイ一体型PCです。
BDドライブと地デジチューナーを備えたマルチメディア重視のマシンとなっています。
発売開始から2年半ほど経過しておりまして、購入価格は5万円。
【スペックとアーキテクチャ】
・CPU Core2Duo T7500 2.2GHz
・メモリ1GB(DDR2-667 512MBx2)
・HDD500GB
・GeForce 8400M GT
・Windows Vista(32Bit)
と、一体型PCにしては豪華なアーキテクチャです。
壊れると直しにくいのがこの手のマシンなんですが、デザインはさすがソニーというところ。
また、HDDやメモリの増設が非常にやりやすいのも特徴。
裏面のパネルをはずすだけでメモリモジュールにアクセスできたり、引き出しスロットがついた空きHDDスペースがあるなど、めずらしく拡張性があります。
メモリ1GBでは動作が心もとないので、アイオーのSDX667-2Gを2本買って4GBに変更しました。
実際、起動するとメモリ800MB使われている状態でスワップ頻発し、使い物になりません。
自分の自作PC(XP 32bit、C2D E6600、メモリ4GB)と比較すると、やや動作に緩慢さを感じます。
それがOSのせいなのか、CPUの差なのかはわかりません。
【22インチ液晶】
液晶はTNなので、前に使っていたLX82のIPS液晶に比較して、視野角や色の再現性で劣ります。
HDMIやDVI外部入力を持たないため、外部機器を接続して表示することはできません。
【Windows Vista】
Vistaはとにかく起動が遅いです。
Windowsデスクトップが表示されるのはそんなに遅くないのですが、表示してからもサービスやらアプリケーションやらを、延々と読み込んでいて、軽快に使えるようになるには結構時間かかります。
メモリを増設しておけば、読み込んだ後はサクサク動くようになります。
【動作音】
夏場だからというのもありますが、内部温度上昇時のファンの音はそれなりにします。
ただ、LX82/BPほどの爆音ではないです。
LX82は、CPUが6cm羽、1cm厚、電源が6cm羽、2cm厚のファンが2500~3800rpmほどで回転していたので、かなりうるさかった。
【キーボード・マウス】
無線で動作します。
キーボードはよいですが、マウスの応答性がイマイチ。
こまかい操作には向かないですね、無線マウスって。
【地上デジタルチューナー】
これぜんぜんダメです。
2年半前の設計で、地デジチューナーの出始めという状況もあるのでしょうが、ハードもソフトも設計が甘い感じがします。
とにかく動作が遅く不安定。
起動に何分もかかるとか、チャンネル変えるだけで落ちるとか、どうなってるんでしょう。
ちなみにチューナーユニットはバッファロー製、ソフト(TVEnhance)はサイバーリンク製です。
この時代はやはりソニーは自社でPCに地デジを対応させるのは難しかったのかな。
PT1入手して余っていたSK-NETのHDUSをUSBでつないで、BonDriver+TVTestで使用すると、安定して使えるようになりました。
EpgDataCap_Bonは導入してませんが、それを入れれば録画PCとしてもちゃんと動きそうです。
内蔵チューナーはもったいないですけど、使い道が見当たらない。
【ACアダプタ】
120Wだか150Wの巨大なACアダプタが付属。
とにかくでかいし、熱がすごい。
発売当初、漏電の恐れありとしてリコール出たらしいですがこれは大丈夫かな。
ちなみにメイドインチャイナ・・・
【総合】
スペック的にはデュアルコアCPUと、専用グラフィックアクセラレータで、最新の3Dゲームこそ動かないものの、たいていのソフトは動作させることができます。
壁掛けにも対応するデザインは、今見ても一級品。
無線LANに対応させれば、マウスもキーボードも無線のため、本体から出るコードは電源のみというスタイリッシュさが素晴らしい。
しかしながら、定価35万を超える価格をつけた「映像美を楽しむ」PCでありながら、液晶がTNというのは頂けない。
特に上下方向の視野角が狭いため、少し高さがずれると画面が暗くなったり色が反転してしまいます。
Lシリーズのトップモデルなのですから、ここはもう少し価格がアップしても、IPSかVA液晶を採用すべきだったのではないでしょうか。
また、付属ソフトの多さとメインメモリの少なさから、ちょっとした作業ですぐにメモリスワップするのもマイナス。
本機種に限らず、この時代のVistaマシンはほとんどメモリ1GBになっていて、Vistaの悪評をさらに強めているのですが・・・。
今ほどメモリは安くなかったでしょうが、2GBは搭載すべきだったと思います。
5万円で買って多少手を加えるならば、優秀なインテリアPCとなり得ますが、30万オーバーでは正直高級な置物になりそう。
2012/1/31追記
日記にも書きましたが、このPCを含めた2006~2009年ごろに発売されたソニーVAIOのnVidiaチップ搭載モデルのほとんどに、不具合がありました。
2009年のリリースですが・・・
■VAIOパーソナルコンピューターに搭載のNVIDIA社製一部グラフィックス プロセッシング ユニットに関する無償保証期間延長のお知らせ(ソニー)
GeForceチップの不具合で、熱暴走→破損となるケースが非常に多いようです。
該当するモデルは、VAIOでもGeForceを採用するノートPCや一体型PCの上位モデルが中心。
もちろん、ソニーだけでなく、他社もほぼ同様のケースになると思われます。
このLT80DBも該当する現象が発生し、PC屋に19,000円で修理してもらおうと思いましたが、ネットで調べたところ上記の不具合にたどり着き、ソニーカスタマーサポートにて修理してもらいました。
悪評高いソニーのカスタマーサポートですが、このときはキチンと対応していただけて助かりました。