日本では、「WinDVD DVS」として販売されるIntervideo社のDVDソフトウェアプレイヤー。今まで同様にDVDビデオはもちろんDVD-VR・VCD・SVCD・MP3・MPEG1/2・ASFなどの再生に対応する。 対応するOSはWindows 98SE/Me/2000/XP 日本語版+DirectX8.1以降で、動作環境はIntel Celeron 400MHz以上または相当するCPU(PentiumIII700MHz以上推奨)に、64MB以上のメモリ(128MB以上を推奨)、ハードウェアオーバーレイに対応したAGPグラフィックスカード、RPC2のDVDドライブとなっている。
このバージョンで搭載された新機能は
といったところだろうか。目玉になるのは、やはりMovie Effect IIにDolby Virtual Speakerだろう。 Movie Effect IIは、特にCRTに比較してコントラストの低い液晶ディスプレイで効果を発揮する映像調整機能だ。残念ながら、筆者のディスプレイ(RD19NF:19インチCRT)ではコントラストが強くなりすぎるため、この機能は使わないでいるが、液晶ディスプレイを持っている人は試す価値があるだろう。Movie Effect IIを半画面にだけ有効にする「ハーフスクリーン機能」があるので、使用前と使用後(?)で効果を確認することもできる。以下の掲示板での投稿
ということで、液晶ディスプレイにはかなり有効なようだ。ただし、最近の液晶ディスプレイはかなりコントラスト比や輝度も良くなっているので、この機能をONにしなくても十分な色彩が得られるものもあるだろう。また、
という投稿もあるので、まず体験版で正しく動くかどうかテストをしてみることをお勧めする。また、AV Watch「週刊デバイス・バイキング」によれば、ハードウェアアクセラレーションをONにしていると、Movie Effect IIが無効になるので気をつけること。 続いて、Dolby Virtula Speaker(以下DVS)について。DVSは、2本のスピーカーでサラウンド感を再現するドルビー・ラボラトリーズの新しい仮想サラウンド規格である。似たようなものに、SRS TruSurround XTやQ Surroundなどがある。Dolby Hedphoneがヘッドフォン専用なら、DVSはスピーカー専用と言える。 まずはテストしてみた。DVDはサッカーファンなら誰しも見たであろう「少林サッカー」(笑)。瓶やボールが飛び交うシーンでは、なかなかサラウンドしている一本だ。視聴環境は、奇しくもAV Watch「週デバ」と同じソーテックのVH7PC。ただし筆者の環境は、スピーカーをDENONのSC-V101-Kに変更している。 WinDVD PlatinumのDVSは3モードが用意されており、「標準」「ワイドモード1」「ワイドモード2」となっている。順にサラウンド効果が大きくなるようだ。とりあえず標準で鑑賞してみたら、なかなかいい感じである。さすがに真後ろとはいかないが、耳の横から後ろあたりで音が鳴っている感じがする。何より、SRSやQ Surroundと異なり、音声がノイジーでないのがいい。SRS TruSurroundは聞いていて、高音域でのノイズ(サーというような)音が気になっていた。迫力という点では、聞き方によってはSRSのほうが上と言えなくもないが、このDVSの音質は気に入った。ただし、ワイドモードにすると、SRSのように音質が下がったように聞こえた。 ひとつ気になったのは、OSDの文字が化けていることである。それほど視聴に支障は無いが、気にならないといえば嘘になる。ただ環境依存の可能性もあるので、正しくOSDが表示されている人はご一報いただければ幸い。 03年3月2日追記: メールで、OSD文字化けを直す方法を教えていただいた。
ということで、OSDの文字化けが気になる人(あんまりいないと思うがw)は、上記方法で対処してみよう。 総合的に見て、100ドル近い価格は正直高いと思われるが、非常に多機能であり、なかでもDVSやMovie Effect IIは有効な機能と言えるだろう。国内版である「WinDVD DVS」もMovie Effect IIやDVS・DivX再生をサポートしつつ、価格は5,980円とPlatinumと比較して安くなっている。しかし、スキンが旧WinDVD4のままであったり、dts再生をサポートしないなど、価格が安い分一部の機能が簡略化されている感じだ。ひょっとすると、DVSの上位版を発売し、そこでdts対応を実施するのかもしれない。 PowerDVDが新バージョン「PowerDVD DVS」を発表したので、その出来を見てから購入を考えても遅くはないだろう。 以下、セットアップウインドウを紹介。 |