コピーワンス緩和とデジタルレコーダー
投稿日時 2007-08-20 23:45:59 | カテゴリ: AV関係ニュース
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先日、総務省の諮問機関である情報通信審議会において、デジタル放送に採用されている1回きりコピー制限の「コピーワンス」を緩和するよう、放送事業者やメーカーに要請がありました。
現在のコピーワンスにおける課題としては、HDDに録画したコンテンツをDVDなどにムーブ(移動)した際に、HDDのコンテンツは削除されますが、DVDへのムーブが失敗したとしても、HDDのコンテンツは削除されてしまい、復旧が出来ないことにあります。
また、ハイビジョン映像をSD映像にダウンコンバートして、ポータブルメディアなどに落とし込む場合も、ムーブ扱いとなり、オリジナルのハイビジョン映像は同様に削除されてしまいます。 見て削除するような番組はともかく、永久保存したい映像などは、怖くてムーブ出来ないことになりますね。
審議会では9回までのコピーを許可しそれ以上はムーブとする、および孫コピー(コピーのコピー)を出来ないようにする方向で検討する模様です。 コンテンツプロバイダとしては、9回という回数に拒否反応を示していますが、総務省のお怒りは強いようで、今年中に何らかの対応が決まると思われます。
さて、消費者として困るのはここから。 このCPRM緩和案が通りますと、今後は9回コピー可能なデジタルレコーダーが開発・販売されることになると思いますが、問題はこれまで発売されてきたレコーダーは必ずしもこの新しい方式に対応できるとは限らないことです。 HDDやBDレコーダーに限らず、地デジチューナー搭載PCやHDD搭載液晶テレビなど、CPRM対応しているデジタルレコーダーは多々販売されています。
これらは、CPRMが緩和され9回コピーOKとなったあとも、ムーブしか出来ない機種として使い続けなければいけない可能性は十分にあります。 たとえば、
■東芝、倍速/USB HDD録画対応のフルHD液晶テレビ −レグザリンク対応37〜57型「REGZA Z3500」(AV Watch) ■東芝、地デジWチューナ/レグザリンク搭載AVノートPC −VARDIAの録画番組をDTCP-IP再生。HD DVD搭載(AV Watch)
こういう新機種が最近も発表されましたが、これらも緩和案に対応可能かどうかは未知数となります。 むしろ、ファームアップだけで対応可能なハードのほうが少ないのではないでしょうか。
HDDに撮り貯めて、閲覧→消去を繰り返すだけの人にとってみれば、07年末にかけて新案に対応できない旧機種が大量に投売りされる可能性があるため、それを狙うというチャンスがあると思います。 しかし、映像を残しておきたいと思う人は、現時点では買い控えが正解じゃないでしょうか。
すでに買っちゃった人・・・ご愁傷様です。 何をかくそう、我が親も、AQUOS LINKでFullHD 37インチ液晶+HDDレコーダーを買ってしまった模様w
【参考サイト】 ■「コピーワンス」見直しは「コピー9回」へ −10回目でムーブ。地デジ録画の運用ルール見直し(AV Watch) ■神々の失墜、崩壊するコピーワンス ■ボクにもわかる地上デジタル
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